太陽光発電システムについて②

太陽光発電システムは、設置する場所や向き、角度などによって発電効率が変わります。
~設置する方位・屋根の形状について~

最も発電する太陽光パネルの方角

太陽光パネルでたくさん発電するためには、効率よく太陽の光を浴びることも大きな条件となります。

太陽光発電での方位別発電効率の図

皆さんは不動産でアパートを借りるとき、出来るだけ南向きの部屋を選びますよね。もっとも日当たりが良いのは南です。そのため、太陽光パネルは最も日射量の多い屋根の南面に設置するのが理想です。もちろん南面以外もきちんと発電します。各方向の発電率をパーセンテージで表してみました。このように、一番発電する南面に比べ北面はおよそ半分近くなる66%、北西・北東は73%、西・東は85%、南西・南東は96%となります。しかしこれは、屋根の形状によっても違ってきます。ただ、北面に設置するとパネルに日光が反射し、いわゆる光害となり近隣に迷惑がかかる場合がありますのでご注意ください。

屋根形状

切り妻(きりづま)屋根

切妻屋根

日本で一般的な屋根です。二つに分かれた屋根部分が東と西を向いていると、南面の二倍の量のパネルを設置出来ます。
基本的に、北向きの屋根への設置はおすすめ出来ません。したがって発電率85%の東西両面に設置するか、発電率100%の南片面だけに設置するということになります。

寄棟(よせむね)屋根

寄棟屋根

こちらもポピュラーな屋根です。台形の形が二つ、三角形の形が二つからなる屋根です。面が四面あり北面は設置をしないものとして、どの面かは必ず南面を向いているので、太陽光発電に最適な屋根の形状となります。例えば台形の部分が南向きだった場合、両脇の屋根が東西面になるので、三面の屋根にパネルを設置することが出来ます。

片流れ屋根

片流れ屋根

最近のオシャレな家などでよく見かける屋根ですね。この屋根は一面からなっているので、屋根が南向きの場合太陽光発電にぴったりですが、北向きだった場合太陽光パネルを設置することができません。仮に東や西向きだったとしても、面積が大きいので十分に発電は可能です。

招き屋根

招き屋根

切妻屋根の片面を長く、片面を短くしたような屋根です。長さや左右の比にもよりますが大きい面が南向きの場合、多くの太陽光パネルを設置することが出来ます。片流れ屋根に近い数を設置することも期待できます。

陸屋根

陸屋根

ほとんど勾配がなく傾斜のない平らな屋根をいいます。屋上のスペースを有効利用できるので、マンションや高層ビルに多い屋根です。ここに太陽光パネルを設置するには、コンクリートの厚さも関係してきます。

方形(ほうぎょう)屋根

方形屋根

四面全ての屋根の頂点が一つの場所の集まった形の屋根です。寄棟屋根と似ていますが、違う点は台形と三角形からではなく、全て三角形の屋根からなっています。方形屋根も寄棟と同じく、三つの面に太陽光パネルを設置することが出来ます。

このように屋根の形状にも様々な種類があり、どの面が南や東西を向いているかにより発電量は大きく変わってきます。
一度ご自宅の屋根の向き、形状を確認してみてはいかがでしょうか。