売電

太陽光発電システムで発電した電気を電力会社に売ることを売電といいます。
売電には余剰買い取りと全量買い取りの二種類があります。

余剰買い取り制度

10kW未満の太陽光発電システムによって作られた電力を基本的には家庭で使用し、使いきれず余った電力を電力会社に売ることができる制度のことです。一般的な戸建ての屋根に設置できるシステムは4~5kWと言われていますのでこれに該当します。

余剰買い取りのメリット

家庭の電気料金が安くなるのは当然ですが、国(平成25年度で終了)や県や市から補助金が出るほか、太陽の出ている日中であれば非常用の電気として使用することが出来ますので災害時にはとても心強い点もメリットと言えます。
また、設置した時の買い取り価格で売電期間が10年間保証され、その後は固定買取期間が終了に近づいた頃に発電事業者と電気事業者との合意で価格を決めることとなります。
固定買取期間とは設置にかかる初期費用を返済する為に設けられた売電の保証期間で、価格は通常年に1度見直されています。

余剰買い取りのデメリット

家庭での使用電力量が多い場合や、システム全体の発電量がもともと少ない場合などは、太陽光発電システムで作られる電力より使用電力量が上回ってしまい売る電気がなくなりますので、売電収入を得ることができなくなります。

余剰買い取りの工夫

太陽が出ていない夜間は今まで通り電力会社から買電し、太陽の出ている日中は極力節電をするのがおすすめです。
それは、発電した電力を使用するよりも日中に余った電力を電力会社に売電する方がお得だからです。

全量買い取り制度

システム全体の発電量が10kw以上の太陽光発電システムで作られた電力を全て電力会社に売ることが出来る制度のことです。使用する電力は今まで通り電力会社から全て買います。
事業者が設置する発電所や工場、メガソーラーなどの大規模なシステムの場合に適用されます。

全量買い取りのメリット

発電した電力を全て売電できるので、当然副業と言えるくらいの収入になります。
設置後にローンがあったとしてもトータルで考えるとプラスになると言えます。
また、固定買取期間が余剰買い取りの2倍の20年間保証されます。さらに、余剰買い取りが内税に対して、全量買い取りは外税なので、買取価格に税金がプラスされます。

全量買い取りのデメリット

一番のデメリットとしては、余剰買い取りとは異なり、国や県や市などの補助金がありません。
そのうえ、10kW以上のシステムになりますので、初期費用が高くなります。

以上のことから、余剰買い取りも全量買い取りもさまざまなメリット・デメリットがありますので、自身の生活や目的に合った太陽光発電システムの導入をご検討下さい。