蓄電池のメリット
蓄電池のメリットとして最初に挙げられるのが、電気代が軽減できるという点です。
平成23年に起きた大地震の影響による原子力発電所の停止や固定価格買取制度の開始による太陽光サーチャージにより電気代の負担が多くなりました。そこで、それまで限られた家庭でのみ追加で選ぶことができた時間帯別料金を全てのご家庭で選ぶことができるようになりました。それにより、電力会社によってプランは違いますが、夜の遅い時間から朝までの電力を昼間の30%ほど下げる事ができ、それを利用して夜のうちに蓄電池を充電しておき、ピーク時間の昼間に使用することで電気代を抑えることができるのです。
2つ目は、停電時(非常時)に使用できる点です。
万が一停電した際は蓄電池の電気を非常用として使う事ができます。蓄電池が100%充電されている場合、最大半日ほど使用することができます。今後大地震が起こりやすいと言われていますので、災害時に電気が止まってしまった場合にも役立つことになると思います。
3つ目は、太陽光発電システムと組み合わせることにより売れる電力を増やせる点です。
夜間の安い電気を蓄電池に充電し、その電力を昼間使用することで、太陽光で作られる電気を電力会社に売る量を増やすことができます。こうすることで押し上げ効果が期待できます。ただし、この場合「ダブル発電」と呼ばれるものの適用になり、太陽光発電のみのときより売電単価が下がってしまいます。
蓄電池のデメリット
蓄電池のデメリットとして最初に挙げられるのが、設置に関わる金額が高くなってしまう点です。
購入金額の平均は、1kWhあたりおよそ15~25万円ほどです。一般住宅用の容量が1kWh~14kWhくらいの蓄電池でも設置工事代金を含むと数十万円~数百万円の費用がかかります。ここ最近では、購入金額も下がっており、国の補助金も受けることができましたので、購入しやすくなっていましたが、発表して間もなく補助金が終了してしまい、今後も開始する予定があるのか定かではないため、現段階ではまだ購入負担額は大きいと言わざるをえないでしょう。
2つ目は、設置場所にそれなりの広さが必要な点です。
年々コンパクトになりつつありますが、10kWh以上のものですと、半畳ほどの広さが必要になりますので、蓄電池購入の際には場所のことも考えなければなりません。また、蓄電池は熱を発生させるので、外へ熱を出す必要があり、換気ができる場所に設置することが求められます。
3つ目は、寿命が短いという点です。常時運用型ですと5年くらいが寿命とされています。
蓄電池は放充電を繰り返すにつれ電池容量も少なくなるので住宅用に設置される場合は非常用として設置する方が多いです。