太陽光発電普及のきっかけ
昔から日本では太陽の光で海水から塩を得たり、水をお湯に変えたりと太陽光に接する文化がありました。太陽光発電が話題となった理由の一つとして1973年の第一次オイルショックがあげられます。第一次オイルショックとは、第四次中東戦争をきっかけにアラブ産油国が原油の値上げや輸出量の減少に伴い、輸入国では物価の高騰などの混乱を招きました。日本でもインフレの加速や、国民の動揺から根拠のない噂が広まりトイレットペーパーの買い占めなどが起こり日本中を震撼させました。
この様なことから石油に頼らずに生活して行こうという思考が広がり、太陽光発電の知名度が上がりました。
売電制度の始まり
1992年頃には売電制度が始まり、日本で太陽光発電が普及されていきました。この頃はまだ余剰買い取りのみだった為、自宅の屋根に設置し家庭用の太陽光発電として余った電力を売電するという流れがほとんどでした。しかし、既に米国では全量買い取り制度という発電した電力を全て売電できる制度を導入し、さらに売電価格も日本とは異なり買電価格より高値で買い取りを行っていた為、一時は太陽光発電設置量が世界で一番多かったものの、のちにドイツに抜かれてしまいました。
全量買い取りの始まり
2009年頃になると日本でも太陽光発電をより普及させる為に、売電価格を一般的に使用する電気の買電価格の倍にするなどの価格の見直しが行われました。さらに、全量買い取り制度の導入をすることによって余った電力(余剰)のみの売電だけではなく、さら地などに太陽光パネルを設置し発電することが可能になった為、土地の有効活用にもなり再生可能エネルギーの拡大に繋がりました。また、2011年3月11日に発生した東日本大震災によって非常時の電力の確保を重視する意識が高まりどんどん太陽光発電の普及が広がりました。しかし、太陽光発電の普及が広がる一方で多額の補助金などが必要となり、太陽光サーチャージ(太陽光発電促進付加金)も始まりました。
固定価格買取制度の始まり
2012年7月1日から『固定価格買取制度』という設置後の一定期間(余剰は10年間、全量は20年間)は設置した時の価格で買い取りをするという制度が設けられました。この制度により、一般住宅などとは比べ物にならない程の大きな面積で発電するメガソーラーが注目を浴びることとなりました。メガソーラーは多額の初期費用が掛かりますが、その分かなりの発電量がありますのでそれなりの売電収入を得ることが出来ます。